当院では便秘に悩まれている人を対象に、「便秘外来」を行っています。便秘に悩んでいる人は非常に多いです。便秘は単純に便が出にくくなるだけではありません。おならの臭いがきつくなる、お腹が張る、肌が荒れる等の症状も現れます。
また、腸内環境の乱れは身体の健康状態悪化に繋がる場合もあります。便は体の中の老廃物が集まり出来ているので、その老廃物を溜め込んだ状態なのです。「所詮便秘」と軽視せず、痔の発症原因になり得る重篤な症状だと考え相談してください。
症状のチェック
便秘かもしれないと思われている人は次の症状にいくつ心当たりがあるかチェックしてみてください。
- 便が出にくい、出た後もスッキリしない
- 便秘と下痢を繰り返す
- おならの臭いがかなり気になる
- お腹が張っている
- 普段、朝食を食べない
- あまり野菜を食べない
- ニキビや吹き出物ができることが多い
- 慢性的な肩こりや腰痛がある
- 痩せているが、お腹だけ出ている
- シャワーのみで湯船に浸からない
- 生活不規則で、決まった時間に便が出ない
- 水分摂取量が少ない
- 便をする時間が長い
- よくお酒を飲む
- かなりストレスが溜まっている
- 朝起きると身体が重い
- 便が硬い
- 黒い便が出る
- 週に2回以上、便秘薬を飲んでいる
- タバコを吸う
- あまり顔色が良くない
- ほとんど運動していない
- 神経質
- 寒気を感じる、むくむ
1つも当てはまらない
健康な生活をしています。心配ありません、今後も維持しましょう。
1~4個当てはまる
大きな問題はありません。ただし、予備軍です。一度診察を受けておくと安心です。
5個以上当てはまった方
早急に医療機関で診察を受ける事をお勧めします。
検査、治療を適切に行えば症状の緩和、改善が可能です。年齢や体質によるものなので仕方ない・・・と諦めず、一度当院までお越しください。
便秘になる原因
便秘には次のような理由でなると考えられています。
- 水分不足
- 偏った食事内容
- 睡眠不足
- ストレス
- 病気
- 生活環境
- 腸内環境
- 市販薬・処方薬を誤った方法で飲んでいる
便秘検査・改善指導
患者様の状態・ご要望に合わせて適切な検査を行います。
- 問診
- 触診
- 腹部エコー・レントゲン
- 採血
- 直腸診
- 大腸内視鏡検査
- 運動指導
- 腸マサージ指導
- 食事指導
- 生活改善
- 服薬指導
便秘の予防について
便秘の予防方法には次の方法があります。全ての人に効果があるわけではないので、何を行うかを相談した上で行うようにしましょう。
食事、腸内環境を整える
乳酸菌ヨーグルト、納豆、根菜、豆類、穀類等の食物繊維が多い食品、水分、オリーブオイル等をバランス良く摂取し、食事習慣を規則正しく整える。
運動
骨盤底筋、腹筋を鍛える。背筋を伸ばし姿勢を良くする事で身体状態を良くする事ができます。
マッサージ
腸の落下、ねじれを解消するマッサージを行う事で便秘を予防する事ができます。
トイレ習慣
食事後にはトイレに行く事を習慣付けましょう。無理にいきむと肛門に負荷がかかるので、5分以内に排便できない場合は一度便意がわくまで待ちましょう。特に朝ごはんをしっかり食べ、その後に排便をする事が重要です。
また、排便を我慢しないように心がけましょう。仕事の都合で我慢せざるを得ない状況もあると思いますが、可能な限りトイレに行き、便意を感じている内に排泄するようにしましょう。
ストレス
ストレスは便秘のもとです。溜まったストレスは発散できていますでしょうか。気持ちにゆとりを持ち、ストレスを溜め込まないよう心がけましょう。
監修
医療法人社団晃輝会
理事長 医学博士 大堀 晃裕
日本大腸肛門病学会 専門医・指導医 https://www.coloproctology.gr.jp/
大学病院と総合病院に長年従事し、肛門病疾患を中心に大腸肛門病に対して多数の検査実績、手術への豊富な執刀経験を持ちます。
日本大腸肛門病学会の中でも数少ない専門医・指導医として、治療だけでなく技術指導を行なっています。
現在医療法人社団晃輝会の理事長として大腸肛門病・消化器内科の専門クリニックを2院展開し、胃・大腸内視鏡検査を年間2,700件以上、手術も年間500件あまり手掛けています。
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